調査レポートをAIと書く — 下調べと執筆を分ける
1つのプロンプトで調査から執筆までやらせると、出典のない断定が混ざる。工程を分けると、どこが根拠のある記述でどこが推測かが見える形になる。
編集部
AI Tools Hub 編集部 · 公開 2026-11-01

4つの工程に分ける
| 工程 | やること | AIの関与 |
|---|---|---|
| 1. 問いを決める | 何に答えるレポートかを1行で書く | なし(自分で決める) |
| 2. 下調べ | 情報源を集めて要点を抜く | 大きい |
| 3. 出典の整理 | 各主張にURLと日付を紐づける | 中(人が確認) |
| 4. 執筆 | 整理した材料から文章にする | 大きい |
工程1:問いを1行で書く
「AI市場の動向」ではレポートにならない。「自社が来年この領域に参入すべきか」のように、答えがある問いにする。これを決めないと、調べる範囲が無限になる。
工程2:下調べでやること
ここでAIに頼むのは、情報源を見つけて要点を抜く作業である。出力は文章ではなく、箇条書きのメモにする。
情報源のURLと公開日を必ず記録する数字は原典を確認する(二次情報の引用は使わない)見つからなかったことも記録する(空白が分かる)矛盾する情報があれば両方残す
検索機能を持つツールを使うと効率が上がるが、出力に含まれるURLが実在するかは確認する。存在しないURLが混ざることがある。
工程3:出典を紐づける
各主張について、出典があるか、推測か、自社の判断かを分類する。この分類が、レポートの信頼性を決める。
・市場規模は2025年に〇億円(出典:〇〇、2026年3月公開) ・2027年には倍増する見込み(推測:上記の成長率から外挿) ・自社が参入する場合、優位性は〇〇にある(自社の判断)
この形で材料を整理してから書くと、読み手が根拠の強さを判断できる。
工程4:執筆
整理した材料をAIに渡して文章にする。このとき「材料に書かれていないことは書かない」と明示する。これを言わないと、一般論で埋めてくる。
できた文章を読んで、材料に無い記述を探す。混ざっていたら消す。この確認を省くと、工程3の意味がなくなる。
時間の目安
1本のレポート(5,000字程度)で、工程1に10分、工程2に2時間、工程3に1時間、工程4に1時間。全部をAIに丸投げすると30分で出るが、検証できないものになる。
よくある質問
- Q. 工程を分けると遅くなりませんか。
- A. 遅くなります。ただし社外に出すレポートや意思決定に使う資料では、検証できることのほうが重要です。社内の情報共有なら丸投げでも足ります。

