Modal vs Baseten — AIの実行基盤は課金の単位で選ぶ
どちらもモデルを動かすサーバーレス基盤だが、課金の単位と待機時間の扱いが違う。バースト的な処理か常時稼働かで総額が変わる。価格は2026年11月時点で各社の公式料金ページで確認した値。
編集部
AI Tools Hub 編集部 · 公開 2026-11-01

結論
不定期のバースト処理 → Modal(秒課金・待機に払わない・月$30無料)常時トラフィックのある推論 → Baseten(分課金・専有デプロイ)どちらも Python のコードをそのまま動かせる
1. 課金の単位
| Modal | Baseten | |
|---|---|---|
| 単位 | 秒 | 分(専有デプロイ) |
| H100 | $0.001097/秒(約$3.95/時) | $0.10833/分(約$6.50/時) |
| A100 80GB | $0.000694/秒 | $0.06667/分 |
| CPU | $0.0000131/秒(物理コア) | 記載なし |
| メモリ | $0.00000222/GiB秒 | — |
| 無料枠 | 毎月$30分の計算 | Basic $0/月・新規にクレジット |
| 待機時間 | 払わない | 払わない(専有は稼働分) |
単純な時間単価では Modal のほうが安い。ただし Baseten は Model APIs としてトークン課金の窓口も持っており、自前のモデルを立てずに済む分だけ運用が軽い。
2. 待機時間の扱いが分かれ目
Modal は秒課金で、リクエストが来ていない間は課金されない。1日に数回しか呼ばれないバッチや、社内向けの不定期な処理では、常時起動のインスタンスを持つより圧倒的に安い。
一方、コールドスタートの時間は発生する。初回のリクエストでモデルをロードする数十秒を、ユーザーが待てるかどうかで判断が変わる。ユーザー向けの同期処理では辛い。
3. Baseten の Model APIs
Baseten は自分でモデルをデプロイする前に、既製のモデルをトークン課金で呼べる窓口を持つ。GPT OSS 120B が100万トークンあたり入力$0.10・出力$0.50といった形で、まず動くものを作るには速い。
専有デプロイに移るのは、レイテンシを詰めたい場合か、カスタムモデルを動かす場合である。この2段構えがあるのは Baseten の利点で、Modal は最初から自分でコードを書く前提になる。
4. どちらでもない選択
そもそも GPU を借りる必要があるかを先に確かめる。OSS モデルを動かす理由が「商用APIを使えない」ならその通りだが、「安そうだから」なら計算が合わないことが多い。Together AI や Fireworks のサーバーレス推論は、トークン課金で自前運用より安く済む規模が広い。
よくある質問
- Q. コールドスタートはどれくらいですか。
- A. モデルのサイズと初期化の実装によります。数十秒かかることもあるので、ユーザーが同期で待つ処理には向きません。Modal はコンテナを温める仕組みも持つので、公式のドキュメントで現在の方法を確認してください。
- Q. GPU は本当に必要ですか。
- A. 商用APIが使えない事情がなければ、多くの場合は不要です。サーバーレス推論のトークン課金のほうが、自前でGPUを借りるより安く済む規模は広いです。


