日本語の校正をAIに任せる — 汎用モデルでは足りない理由
汎用のLLMは日本語を書くのは得意だが、校正は得意ではない。指摘せずに書き換えてしまい、商業的に問題になる種類の誤りを拾わない。日本語に特化したツールが残っている理由を説明する。
編集部
AI Tools Hub 編集部 · 公開 2026-11-01

汎用モデルが校正に向かない理由
指摘ではなく書き換えを返す(元の文がどこを直されたか分からない)文書全体の表記ゆれを追えない(1,000文字を超えると前半を忘れる)敬語の誤りに寛容(二重敬語などを「自然」と判断する)実行ごとに結果が変わる(同じ文に別の指摘が出る)
特に表記ゆれは、文書全体を通して同じ語が同じ表記になっているかという問題なので、部分を見るだけでは判定できない。校正専用ツールは辞書を持って全体を走査する。
日本語で実際に問題になる誤り
| 種類 | 例 | 商業的な影響 |
|---|---|---|
| 表記ゆれ | お問い合わせ/お問合せ/問い合わせ | ブランドの印象・検索性 |
| 二重敬語 | ご確認していただく | 取引先の担当者が気づく |
| 係り受けの曖昧さ | 修飾語がどの名詞に付くか不明 | 契約文書では致命的 |
| 助詞の重複 | 〜のの/〜をを | 単純な見落とし |
| ら抜き・い抜き | 見れる/食べれる | 媒体によっては不可 |
チーム共通の辞書が効く
校正ツールで最も長く使われる機能は、表記のルールを辞書として共有することである。製品名の書き方を一度決めて全員に適用できると、レビューで毎回同じ指摘をする手間が消える。
この効果は人数に比例する。1人で書いているなら自分の中で一貫していれば足りるが、5人が同じ媒体に書くなら辞書がないと必ずずれる。
動く場所を確認する
校正は最後の工程なので、原稿がある場所で動かないと使われない。Word で書いているなら Word のアドイン、Google ドキュメントなら拡張、PDFで受け取るなら PDF 対応が必要になる。導入前に自分の原稿がどこにあるかを確認する。
できないこと
校正ツールは言葉を見るので、事実は確認しない。数字が間違っていても、固有名詞が別の会社でも、日本語として正しければ通る。ファクトチェックは別の工程である。
よくある質問
- Q. 無料で試せますか。
- A. Shodo には無料プランがあります。実際の原稿を1本通してみて、指摘の当たり外れを見てから有料に進んでください。
- Q. 指摘を全部直すべきですか。
- A. いいえ。文体に関する指摘は判断が必要で、意図的に崩している表現が機械的に直されることもあります。表記ゆれと敬語の誤りは直し、文体の提案は読んで選んでください。


